母と娘を乗せて車で清荒神さんへ。
山本あたりで焼き芋屋さんらしきものを窓越しに見た。
めっちゃ美味しそうなんやけど!
調べたら「いもや 仁兵衛」という名前だった。
そのうち買いに行こう。
駐車場に到着すると、歳末助け合い募金の人たちが呼びかけを行ったり、露天商が開いていたりした。
駐車場付近にこんな活気がある景色、久しぶりに見たんちゃうかな。
うちの母も昔は近所の人たちと連れだって年末にお札を求めてきたものだけど。
それもみんな歳とって一人欠け、二人欠け、今は私がこうやって連れてきたり、一人で電車乗ってきたり。
きっと日本中がそんな感じなんちゃうかな。
神様と人間との距離が遠くなっちゃったよね。
娘はこの日も地元の夏まつりで買ったキツネのお面をつけていた。
すると別々の露天商のおっちゃんやおばちゃん3人くらいに「それ、どこで買ったん?ナンボしたん?」と聞かれた。
それで「800円やったかな?」と答えたら「それは安いな。ええ買い物したな!」
確かにこっちの参道のお面屋さんより安かった。
神社に到着。
手水所にはたくさんの柄杓が並んでいた。
ここ、コロナのときは使用停止になってたよね。
日常が戻ってきたんやな、とこういうところでも感じる。
母は自宅から線香やロウソク、ライターを持参していた。
「家にいっぱい余ってるからちょうどいいわ」って、まあ、間違ってはないけど。
おみくじを見つけた娘、すぐにやってみる。
出てきた番号を確認して
その番号の引き出しに入ったおみくじをとった。
おみくじの順番は大吉、吉、半吉、小吉、末吉、末小吉、凶だって。
末小吉って、初めて聞いたわ。
ここは中吉がないんやね。
娘がひいたのは吉だった。
おみくじを結ぶ付近に千羽鶴や写経の用紙が奉納されていた。
こういうのも持って来ていいんや。
清荒神名物のお賽銭拾い。
腕が柵の間を通るので一生懸命伸ばしていた。
3人それぞれ5円玉をゲット。
母は娘に「これは来年返しに来ないかんから、使ったらあかんで」と言った後、「来年も一緒に来よな」と自分に言い聞かせるようにつぶやいた。
ほんまにね。
世界が無事で、みんなが無事で、またここにこうやって来れますように。
お札を収める場所に来た。
納札口の横には『当山での焼却が環境問題により困難となり、おさめ物の制限と一部有料化を実施させていただいております』という看板が掲げられていた。
隣には昔からあるでっかい火箸の奉納場所。
前々から不思議やねんけど、誰が買ってんのかな。
掲げられた2013年の新聞記事のコピーによると「厄除火箸」という名称らしい。
リサイクル業者に売却して得た200万円は文化事業団に寄付したとのこと。
・・・なるほど。
ついでに奥の方にも行ってみよう、ということで階段を上った。
割とこっちの方まで人来るんやな。
「階段は降りる方がキツイわ~」と慎重に降りる母。
老人は神社仏閣が好きだけど、寄る年波に勝てない現実。
本堂にお参り。
何か所かでろうそくに火をつけているうちに娘も慣れてきた。
ちなみに販売されている線香は5本40円、ローソクは1本60円だった。
冬ということもあってか一願地蔵尊さんにお水をかけている人はいなかった。
この池で鯉にパンをちぎってあげていた親子がいて、一緒に仲良く遊んだっけ。
あの小さなかわいい姉妹、元気かな。
社務所の前には簡易的な警察の詰め所がたっていた。
年越しや初詣には今もいっぱい人がくるのかな。
私が高校生のとき、友だちと夜中に初詣来たことあるけど、あのときは真っすぐ歩けないくらいぎっしりと参拝者がいたっけ。
最後に本殿に向かって手を合わせて「今日はありがとうございました」。
帰り際、昔からあるたわしの露店で柄付きのたわしを買った。
駐車場まで戻ってくると娘はおもむろに自分のバッグから財布を取り出し、歳末助け合い募金の方に向かった。
そして財布から小銭を取り出して募金箱に入れると
「えーっ!そんな、自分のおこづかいから、ええの?出してくれんの?」
「すごい、偉いわ~!!」
ボランティアさんたちがオドロキながらべた褒めしてくれた。